ことばのおもしろさ研究所

語学好きな母ちゃんが、子どもの言葉の成長と外国語学習の奥深さ、心に響いた本なんかを記録しているブログ。

人と人との関係にいのちを吹き込む方法

息子の通うシンガポールの幼稚園(保育園?)は朝早くいくと軽食が出るらしく、それに間に合うことを目標に毎朝はりきって登園しております。

 

迎えに行くといつもニッコニコで走って出てくるし、朝お見送りするときも「バイバーイ!」ってすぐに部屋に入っていく様子を見ると・・・なんだかんだ、楽しんでくれてるのかな、とほっとする。

 

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それでもやっぱりツライことは多々あるらしく、昨日は「K1チーム(年中クラスのこと)はみーんな、イチにいじわるするんだよ…」と言ってました。

 

 

こんなとき、「親として」どうすればいいんだろうと考えてしまう。

狼狽えて、悲しくなる?

憤慨して、一緒に意地悪な子たちに悪態をつく?

やられたらやり返せ!とアドバイスする?

 

聞くのはつらいし、自分の感情ベースでリアクションしたくなるんだけど、イチ君の感情に敬意を払って耳を傾けると、いろいろと教えてくれた。素直につらいことも打ち明けられる関係性を持とうとしてくれていることに、まず感謝せねばならんなー。

※主人と話すと「尋問されてる」と感じるらしく、言いたいことが言えないんだそうだ。ちょっと前にこの件でひと悶着あった。

 

なにをされて、どんな気持ちになったのか。

それからイチ君はどんな対応をしたのか。

 

イチ君は話し終わってケロッとした様子で遊び始めたけど、私はなんだか心がもやもやする。不安だったんだと思う。ふと今読んでいる本を思い出して、息子に聞いてみた。

 

「さっきのお話さ、母になんかできることある?してほしいこととか。ティーチャーに助けてって言ってほしい、とか」

 

そしたらしばらくウーンって考えて、

「ニコってして、ギューーってして!」って。

それで満足らしい。

 

彼がそういうなら、母は詮索したりひとりで不安になったり学校に押しかけたりせずに、ニコッとしてギューーーってしようと思う。もちろん、ささいな非言語メッセージに気付けるのは母の特権だから、ちゃんとイチくんを見てあげようと思う。

 

 

上の本、現代はNonviolent Communication(非暴力コミュニケーション)

 紛争地域やシリアスな状況下でのコミュニケーション、関係性を立ち上げるために大切なことが書いてある。あえて、コミュニケーションのハウツー本とは言わない。

 

 

 どうやって人の心をつかむのか(心理学)

CAPTIVATE 最強の人間関係術

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どんな言葉を使えばどんな影響力があるのか(神経言語プログラミング

 

 そういう「スキル」じゃなく、もっともっと根源的な「関係性を立ち上げる」方法論が、NVC(非暴力コミュニケーション)。といっても精神論とか学術的な研究結果とかそういうのんじゃなくて、毎日の目の前の現実にどう向き合うかが変わるような実践的な手段だと思う。

 

 

言葉の裏にあるニーズ(欲求)に気付く

自分に対しても、相手に対しても、それができればコミュニケーションは変わる。ニーズが分からなければ、それを問いかける。そうやって関係性が生まれる。

 

切り離す

「旦那が家のことに協力的じゃない!」

⇒「出来事」と「評価」を分けて考えてみよう

「外出から帰ってきたとき、脱いだ靴下を洗濯かごに入れずに床に置いた」

 

怠け者、だらしない、非協力的というラベル付けをやめて何を見ているのか、という状況だけを取り上げる。いつも、毎回、どれだけ言っても、という感覚を、実際の頻度(週に3回、昨日、3日連続)で把握し直す。

 

自分の感情にフォーカスする

「彼の態度にイライラさせられる!」

⇒ ~させられる、~のせいで…になった、という表現じゃなく、自分自身の感情を表す言葉は?怒っている、悲しい、怖い、不安に感じる、など。

「私は彼の態度を見て、悲しい気持ちになった」

 

ここで重要なのは、感情の原因は自分にあるということ。相手の言動は、原因じゃない。怒りや不安が生じるのは、自分のニーズが満たされていないから、それがNVCの大前提。

 

彼の態度 VS 私のニーズ

ここにギャップがあるから、感情が刺激されて怒ったり悲しくなったりする。だから、相手を批判したり自分を責めたりする必要はないわけ。

だってニーズがあるんだから、そのニーズを伝える必要があるわけでしょ。

 

彼の態度 ⇒ これを状況と評価を切り離して考える

×ぶっきらぼうに返事をした

◎低い声で短い返事をした

自分のニーズ ⇒ 感情の起因

・自分に関心を持ってほしい

・楽しい気分を共有したい

 

この状況とニーズのギャップが、「悲しい」って感情を引き起こして、「あなたは私をイライラさせる!」「思いやりのない人!」って評価をはりつける。

こうやって相手を評価したり、罰を与えたり、罪悪感や恥を植え付けてコントロールしようとしても、自分ニーズが伝わって、それを手に入れられる可能性は低い。(たいてい悲惨な結果になる)

 

 

と、まぁかなりザックリと言えばこんなハナシで・・・

自分のニーズを自覚することで自分のほしい結果に近づく。他人のニーズをとらえる方法、よくやっちゃうパターンの問題点と解決法なんかもたくさん紹介されてる。

 

これ、国語の授業でやってほしい(笑)

 

ただ、著者は英語スピーカーだから、この言葉の使い方もダイレクトに日本語にするとちょっと不自然かも。そこんとこ、日本語の文脈と感覚で工夫してアレンジしたらもっと使いやすいと思う。

 

 

これね、ほんとすごい。このコミュニケーションの視点が身に着けば、たいていの人間関係の悩みは解決しちゃうのかもしれない。

 

 

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息子はいつもダイジなことを教えてくれる。

新人類、すげぇな。私が苦労して苦労してやっと自分のニーズは・・・なんて段階に来たのに、彼は当然のようにそれをやってのけちゃうわけでしょ。

 

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↑ちなみにこれ!!この記事の中で私がやっている「ことばがけ」、失敗例としてあげてあるけども、どこをどう変えれば自分のニーズを伝えられたのか!!!

今になってやっとわかったよ。NVC的にはブッブーーでした。

 

※子育ての声掛けアドバイスでよくきく「アイ・メッセージ」の落とし穴を発見してしまった。これも暴力的コミュニケーションになりうるのか。。。

 

 

そういえばcodocで記事全然書いてなかった。結局、リアクションもそんなにないから(悲し!笑)ブログが気楽でいいのかな~