正体/染井為人
物語がつれて、正体を隠している主人公の「正体」が見えてくる。
冲方丁せんせは、物語には「悲劇」と「喜劇」の2パターンがあると言っていたけど、これは悲劇だ。。。主人公が巻き込まれた不条理と、エンディングに胸が苦しくなる。
悲劇ではあるけども、絶望ではない。
天地明察/冲方丁
ヒット!!爽やかなパッションに胸アツな歴史小説。
人生のレールを外れる衝動のみつけかた (ちくまプリマー新書)
の具体例だな、そういえば。
「暦」ネタということで、別館ブログにメモしてた。
(私はKindle本の出版を以て占星術という趣味を卒業したのだけれど)
はなとゆめ/冲方丁
学問に出世、武士の世界から一転、雅な貴族の世界へ。
清少納言の『枕草子』を、やわらかい文体で物語に。これを読んで、高校古文で習ったあの本文をまた読んでみたいと思った。
淡々と続く宮中の日々の暮らし語りに、3分の1ほど読んで私は脱落したけど。。。
偶然を生きる/冲方丁
ばらばらとあちこちに話題が飛んでるような印象だったけど、物語論、創作論が大好きな私には、とっても楽しく読めました。
「偶然」「時間」をテーマに扱ってるってのも、イイ!!
眠れぬ夜に読む本/遠藤周作
遠藤周作のエッセイ。キューブラー・ロスの死ぬ瞬間 死とその過程について (中公文庫)とか、自然科学の不思議にときめくような、おもしろそうな本の紹介にもわくわく。
詩の楽しみ/吉野弘
を思い起こしながら。
「詩」っていったいなに?作り手と読み手に、そのあいだに、どんなことが起こってるのか?詩人に憧れる今日このごろ。
コトバの持つ限界とポテンシャルにどこまでも敏感な、コトバのプロフェッショナルたち。一般公募の作品を取り上げて批評(コトバの機能とか、作者と読者の目線の解説)していいるのも、おもしろかった!
ことばの番人/高橋秀実
校閲の世界もまた、コトバのプロフェッショナル・・・いや、マニアックすぎるコトバの世界。コトバの「文」としての側面にとことん傾いた愛!!!
マニアックなコトバの感性の持ち主たちのエピソードもたまらんかったけど、折に触れて紹介される語源のハナシもたまらん。
体はゆく/伊藤亜紗
人文系も理系もウホウホ楽しめる一冊だと思う。ウホウホ。
天使のみつけかた/おーなり由子
古本市で見つけた一冊。イラストと、エッセイに、癒された・・・!!
現在進行系で読んでいる本
これが最後の仕事になる
同じ書き出しで始まる、短編集。
小説家って、すげぇ・・・・・
スタートが小川哲。
君が手にするはずだった黄金についてが好きだったから、嬉しい!
「これが最後の仕事になる」
私だったら、どんな物語を続けるだろう?
ロボットとわたしの不思議な旅/ベッキー・チェンバーズ
ちょっと休憩が必要なすべての人に捧ぐ
冒頭を読み始めたところ。きっと、好き。
海外のSFでよくある「ロボットに意志がめばえた」未来のハナシなんだけど、意思を持ったロボットが自然界に去っていったって前提世界がオモシロイ。
ロボットと人間の関わりといえば『クララとお日さま (ハヤカワepi文庫)』も好きだったなぁ。あれは意志をもつ(と言ってもいいよね?)ロボットが、ロボットとしてそのまま人間と暮らしている世界だった。
奇病庭園/川野芽生
和風の幻想譚かしら?装丁が版画っぽくてきれい。
来週から年末年始の連休は旅行で読めないだろうから、この3冊は1月の頭に読む本になるかな!『ロボット』は文庫本で小さいから、旅行鞄に忍ばせるつもり。
今年も、ステキな本の出会いがたくさんだったなぁ・・・
ああ、人生は本を読むには短すぎる。。。
行き急ぐことなかれ、物語を楽しもう!
わっしょいわっしょい!!