図書館で、適当に棚から取り出した本。
誰のなんの本なのか分からないけど、目次だけパラパラ見て、なんとなく借りた。
浄土真宗のお坊さんと、女性哲学者の対話本だった!
第1章 言葉(詩、哲学、宗教;見えるものしか信じない時代;本当の言葉 ほか)
第2章 人間(危機―ニュートラルな世界;自分は死なないと思っている人たち;死からみえてくること―たとえば善と悪 ほか)
第3章 真理(信じること、考えること;表象―語りえぬことへ;真理はみずからあらわれる)
「君自身に還れ」ってタイトルは、哲学者フィヒテのコトバ。
君自身に還れ。君の外にあるものすべてから目を向け変えて、自分の中へ還れ
かっこいいねぇ。
目的達成のための、効率とか実用性ありきの「言葉」じゃなく、それ自体が目的である「言葉」こそが、真実を語る言葉なんだ、って視点かな。
それって、詩だね。じゃあ、真理を語る人は詩人なんだ、って展開ではじまる。
哲学者は詩人であるべし。科学者も。
池田晶子って哲学者は、コトバを、その使い道がどうとか目的がどうとか仕組みがどうとかっていうよりもまず、コトバそのものを本当に大切にしている人なんだなぁ!
臨床哲学者の鷲田清一せんせも、コトバそのものをすごく丁寧に大切に扱ってる印象。
そうそう、英会話企画で参加者さんと話してて、ふと話題に出てきた本。
面白そうだなって思って、ZOOM終了後にすぐ購入。(即ポチ、私には珍しいんだぜ!)それが大当たり、すごくおもしろい。
「声」を語るとき、必ず同時に語らなければならないのは「聴覚」です。
肉体的、物理的なしくみ、心理的要因、文化や気候、住環境、そういったもの全てがものすごく複雑に影響しあっている世界・・・!!これまで「意味」のコトバ、記号的な部分に注目してたけど、音の方、肉体的な、身体にダイレクトにむすびつく部分もおもしろい。
発声法とか、コミュニケーション、スピーチテクじゃなく、「声」に迫る本。全く意識してなかったけど、確かにその影響力はすさまじい。
文字のコトバベースの世界になりつつあるからこそ、この声の影響力はめちゃくちゃインパクト持つんじゃなかろうか。
読み始めたばっかりだけど、すごくえきさいてぃんぐ。続き読むの楽しみ!
だって、耳ってのは意識的に閉じることのできない唯一の感覚器官。外界との接点。無意識に印象付けられるって言えば、視覚のサブリミナル効果だとか有名だけど、まだ聴覚の影響力はそんなに注目されてないよね?
過去、「歴史を動かす」レベルで言葉のチカラをつかったあの人たちは、記号としてのコトバ以上に、「声」のチカラも熟知していたんだ。。。
『8割の人は自分の声が嫌い 心に届く声、伝わる声 (角川SSC新書)』はこれまで読んだ本、これからやりたいと思ってた企画、それを繋いでくれる本な気がする。