「スカイプのオンライン英会話を続けているけど、成長が感じられない」
「もっとスムーズに話せるようになりたい」
「具体的にどんな勉強方法がいいんだろう」
という相談にこたえた内容のまとめ。
学習ツールや勉強方法は、英語ならた~~くさんあるなかで・・・
自分にピッタリ合ったやり方を見つける。
それから無理なく続けられる習慣に組み込む。
素材ありき、ツールありきじゃなく
(1)自分の目的(なんのために)
(2)自分の課題(どうなりたいのか、目標)
(3)現状(今やっていることとか環境とか)
(4)アプローチ(課題達成のための優先順位、戦略)
(5)勉強方法(戦術)
(6)活用できる学習素材、ツール
ってなふうに、最後に具体的トレーニング方法に落とし込むのがイチバン「効率的」かな~、と思う。戦略が定まっていてやった方がイイこととやらなくていいことが絞れていたら、学習ツールの使い方、勉強方法は応用すればいいだけだから、100も200もある「あれがいい、これが成果が出る、究極の学習素材」なんて情報に惑わされずに済む。
と、いうわけで勉強方法の作戦の立て方の一例として参考になるかなーと思って公開。
<目的>
スラスラ会話する
<課題>
☑言いたいことがあるのに英語が出てこない
→言い方が分からない言葉でも他の言い回し、知っている単語で言い換えて伝える
→日本語を頭の中で翻訳するんじゃなくて、直接英語で反応できるようにする
☑同じフレーズばかり繰り返して応用できない
→表現の幅を広げる
☑学んだ表現や語彙が定着しない
→インプットの質をあげる
<状況>
○ネイティブとのオンラインレッスン(毎朝)
○英会話サークル(月1)
◇聞きとりは理解できる
◇積極的に会話のペースを掴むことができる
◇頭の回転が早いから先に思い浮かぶ日本語の内容が高度になりがち
◇日本語を頭の中で翻訳しようとするから直訳を探してタイムラグができる
<アプローチ(戦略)>
①passive vocabulary(意味がわかる語彙)をactive vocabulary(自分から使える語彙)に転換する
②日本語を中継しない英語回路を太くする
<アプローチで重視するポイント>
(1)やり取り(output)を通してフィードバックを得ることで、自分の言葉(active vocabulary)にする
✘知識(passive vocabulary)→定着→使える
◎知識(passive vocabulary)→使う→定着
↑①は一般的な語彙の定着のイメージで、② はやり取りを通して語彙を自分の言葉にするイメージ
(2)アウトプットからのフィードバックでインプットの質をあげる
・正しい表現に「訂正」されることよりも、自分で「振り返る・気付く」機会があることが重要
・相手のリアクションや返事からどんなふうに伝わったか(伝わらなかったか)
・その言葉が会話にどんな展開をもたらしたか(言葉を状況や場面と結びつけることで記憶に定着しやすくなる)
・その言葉がきっかけで他に気になる語彙や表現方法が出てきたか(active vocabに転換したい語彙リストに)
(3)自分とコトバとの距離感を縮める、コトバと自分との接点を増やす
自分から遠い語彙←―passive vocab――active vocab―→近い語彙
・興味関心の強さ
・その言葉が使われる状況や場面を具体的(リアル)にイメージできるかどうか
・そのイメージがどれくらい自分にとって個人的なものか
※例えば例文を”感染”という語彙を使って文章をつくる時「コロナウイルスは恐ろしい感染症です」という文章よりも「私の妹は3年前おたふくかぜに感染してマンモスのような顔になった」みたいなパーソナルな内容のほうが自分の言葉として記憶に残りやすい(真実じゃなくてもOK)
・ポジティブな感情との結びつき
※リラックスしている時に比べて、不安やイライラを感じている時は記憶力を下げる。でも怒りMAXぐらいのインパクトがあればそれはそれで印象に残るからOK。英語⇒日本語⇒イメージ、じゃなくて英語⇒イメージ×感情の結びつきを強めることで英語回路も太くなる。
(3)忘れることを気にしない
言葉の定着は「忘れない」ことじゃなくて「思い出す」こと。忘れかけた頃に思い出す、の繰り返しで思い出す練習をする。
<トレーニング内容(戦術)>
①手札の確認
→self-talkやアウトプットを通して「何を英語で言いたいのか」「言えないのか」を意識する
※テーマ決めて焦点を絞る(Daily Routine)
※目で見たものや聞こえた音(イメージ)をそのまま英語にしたり、自分の行動を実況中継することで、英語との距離が縮まる。センテンスはシンプルなものでOK。「正確さ」ではなくて「イメージ/行動⇒英語」の回路を作ることが目的。
②immersion(英語漬け)
→英語回路スイッチの引き金にする。今から英語脳、のルーチンがあると楽しい。イチローのポーズみたいな。英語ポッドキャストを1話聞く、とか5分だけ英語ネイティブになりきって「これなんていうんだっけ?」「ちょっと調べてみよう」も英語で考えてみる、とか。やっぱり英語に集中して接する「量」も大事だから。
③アウトプット
→スカイプレッスンやサークルで積極的に覚えたい語彙を使って表現する。フィードバックは次のアウトプットに必ず繋げる。
<活用できる素材>
☆8~9割「意味」が理解できる(わからない単語があってもなんとなく予測して読み進めて内容がだいたいわかる)まとまった文章
→(step1)音読→(step2)本文を見ながらシャドーイング→(step3)耳だけでシャドーイング
→音声素材なら作業用BGMにしてimmersionタイムに
☆英英辞典(日本語訳を調べる前に)
→英語を英語で理解しようとする回路を強化、簡単な表現での言い換え例のストック、例文があれば単語がどんな状況・場面でどんな風に使われているのかイメージできる
☆画像検索
→ニュアンスの違いを捉える、言葉とイメージを結びつける
☆学習記録
→自分の成長は自分で確認しにくいから、オンラインレッスンを時々録画するとか、レッスンの振り返りを一言残すとかしておくと、変化が見れて嬉しい。
※どんなツール・方法でも戦略(①passive vocabulary(意味がわかる語彙)をactive vocabulary(自分から使える語彙)に転換する、②日本語を中継しない英語回路を太くする)とそのポイントを押さえておけば活用できる
<サークルやスカイプレッスン活用方法>
・What's Upで話すネタ探しのために「英語でなんて言うのかな?」アンテナを敏感にする
・収穫シェア会でまだ接点が弱いpassive vocabularyを出す
→英語で英語を説明する練習に
→英英辞典の言葉そのままはNG。できるだけ自分で考える。
・Quizは相手が知らない前提のナニカを英語で分かりやすく伝える練習
→日本特有の直訳できない語彙を、それを全く知らない人に伝えるときも応用できる(抽象→具体など説明の順序、例をあげる、聞き手側の視点を意識した言葉選び)
・学習継続のきっかけに
・「日本語の◎◎は英語でなんて言いますか?」じゃなくて、場面やシチュエーションを英語で話して「こんなときどう表現しますか?」「あなただったらどういう言い方をしますか?」
・フィードバックは必ず次のアウトプットに繋げる(毎回のアウトプットはブツ切りにしない)
と・・・こーんな感じのハナシをしました。
相談してくれた彼女は頭脳明晰なインテリジェント美人ってだけでなく、行動力とそのバイタリティも「ぱねぇ」方なので、実行に移すまでのスピードが、すごい。こういう人は何をやっても「成功」をもぎ取るんだろうなぁ!!!と憧れと同時に私もやる気をもらえる。
やり方が合うか会わないか、軌道に乗るかどうか、結果が出るかどうか、全部実際にやってみないと、わからない!!目的と戦略が定まっているんだから、具体的な戦術はやりながら軌道修正して全然OKだと思う。
・・・・で、私はというと。
英語学習よりも語学の企画書づくりのほうに興味あるのかもしれない、と思った今日この頃。いろんなパターンの勉強方法もシミュレーションしてみたいな~!