日本にいながら「外国語漬け」状態を作ろうと思ったら、「たくさん聞く(多聴)」ことが手っ取り早くてとっつきやすい。でも「ただ聞き流すだけ」だと、BGMどころか雑音にしかならないことが多い気がしてもったいない。
勉強し始めの頃と今とで「聞く」内容、方法が変わってきたな~と思ったので、役に立った学習ツールの紹介も含めて振り返りがてらまとめてみようと思う。
中国語と台湾語
英語、ペルシャ語は学校で体系だったプランに沿って教えてもらえたのに対して、中国語と台湾語は私の人生で最初の独学言語。そして英語・ペルシャ語に比べて学習期間/習熟度のパフォーマンスが圧倒的に良かった言語。
初級(耳ならし)
「聞く」トレーニングを始めたのは台湾出張が決まってから。現地に行くまで2週間ほど、中国語Podcastやフレーズ集をずっと聞いていた。もちろん「聞く」こと以外にもちょこちょこ取り組んでいたことはあったんだけど、今回はその辺割愛。
↑テーマ別にまとまった文章が準備されていて、各センテンスの訳と単語の意味・発音チェックもある。単語の確認パートはかなりゆっくり、繰り返して言ってくれる。説明部分は簡単な英語。

新版 CD BOOK はじめての台湾語 (アスカカルチャー)
- 作者: 趙怡華
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↑日本語+中国語(台湾華語)+台湾語の3言語が収録されているフレーズブック。移動中、寝る前(いつもそのまま寝ちゃう)に常に流していた。
中級(わかる!を増やす)
フレーズ集の中にある文章がスラスラ出るようになった頃には、知ってる単語の数も増えてきていた。テレビ、YouTubeで動画を見た時に知ってる単語をキャッチ出来るのが楽しい時期。テレビは子供向けの教育番組、アニメを中国語字幕を見ながら。ニュースはスピードも語彙もまだ難しくてついていけなかった。
台湾語はリーディングの素材が少ないから、Youtubeのビデオ、テレビ番組、ラジオで「多聴」がメインの勉強方法。今も時々気が向いたときにフレーズ集、ラジオを聞いて台湾語の雰囲気を思い出すようにしている。
↑世界中のラジオを聞けるアプリ。台湾語だけじゃなくてペルシャ語を聞きたいときにも使う。スリープタイマーが便利。
↑花田少年史の台湾語版!リスニングうんぬんよりも感動して泣きっぱなしだった。1話から最終話までちゃんとあるよ。また見てみようかな!
中国語は日常会話をスムーズにできるレベルでとりあえずゴール!だから試験対策や上級レベルを目指したトレーニングは特にしてない。
ペルシャ語
中級(基礎からやり直し)
学校の授業で基本文法、単語は修了。卒業後はやったりやらなかったりで結局今維持できているのは基本文法の知識のみ。(それも時々怪しいけど・・・)学校は読み書き中心だったから、「多聴」といえば暗唱の宿題対策として教科書のダイアログを聞いていたくらいかな。
今月はペルシャ語をやり直そう!ってことで他の言語より優先的に時間を割いて「多聴」するようにしている。
オンラインレッスンの音声素材は、3レッスン分くらいをまとめてダウンロードしてリピート再生。一週間に3レッスン進めるのが目標だから、今週はまた次の3レッスン分を追加でダウンロードする予定。
それから基本的なフレーズ、文法、単語の復習に役に立ったのがこのサイト。
フレーズ集のオーディオ(MP3)が無料でダウンロードできる。私は[英語→ペルシャ語]の2か国語オーディオをダウンロードしたけど、どうやらモノリンガルバージョンもあるらしい。このフレーズ集の良いところは、ただ単語やフレーズを羅列しているんじゃなくて似たような文章を単語を入れ換えて繰り返していること。聞きながら自然と文法、語順、単語の意味が頭にはいるような構成になっている。
英語
これまた高校卒業後直接コレといって取り組むことはなかった言語だけど、巷に素材は豊富にあるし共通言語として使うことも多いからペルシャ語みたいにスッポーンと頭から抜け落ちるってことはなかった。
私は今のところ資格試験には興味がないから、そういった対策としての「多聴」は特にしない。ただ、話す機会がいちばん多い(作りやすい)のがこの言語だから、アウトプットのためのインプットとして「多聴」を続けるつもり。
中~上級
英語の「多聴」は、「英語をアタリマエの存在にする」ためと「ボキャブラリーを増やす」ための2本柱。
英語をアタリマエの存在にする
身構えなくても、英語が聞こえれば自然と頭が英語モードに切り替わるくらいに英語に対する域値を低く保つ。だから「勉強」というよりは「趣味」。興味のある内容で、おもしろいから見るor聞く。たまたまそれが日本語じゃなくて英語だったってだけ、ぐらいの心持ち。これが私の英語学習のベース。
Moving from Intermediate to Advanced in a Second Language
この動画は「中級から上級にレベルアップするための練習方法」を紹介してるんだけど、彼が特に強調してるのが「たくさん聞く」こと。
語学そのものが好きだから、こういう語学ネタそのものだったりポリグロットのチャンネルを視聴したりする。ポリグロットは英語ネイティブとは限らないんだけど、そこは気にしない。いろんなアクセント、発音、癖があるのが英語らしさだから。
英語学習の定番、TEDスピーチのシリーズもおもしろい。
学生向けに編集されたものもある。
Podcastは言わずもがな、語学好きさんには必須の存在。楽しむための素材としては、学習者用じゃなくてネイティブ向けの番組を聞くのがいい。
私のお気に入り
ポリグロットがホストとゲストになって語学のあれこれを話す。ちょっと長いから途中で飽きちゃうんだけど。
脳のこと、意思のこと、気になる疑問に切り込む番組。心理学、脳神経に興味があるならきっと好き!
言語学、語源に関するストーリーがおもしろい。言葉が好きならフォローすべし!
アメリカで流行っているもの、面白い時事ニュースを英語+日本語で紹介している番組。長さもちょうど良いし、リラックスして聞ける雰囲気が好き!
日本だとあんまりピックアップされてないようなコアなネタ、面白ニュースを日本語と英語で会話しながら紹介している番組。内容も面白いし、カジュアルな英語が聞ける。
毎週テーマに沿ったトークをオールイングリッシュでしている。関連する単語の紹介もあり。聞き取りやすいし、わかりやすい英語。
最近あんまり更新されてない。毎回ポリグロットをゲストに招いて語学に関するあれこれをインタビューする番組。長いけど、おもしろい。
ボキャブラリーを増やす
表現力の幅を広げるために、やっぱりボキャブラリーは増強したい。Podcastは英語学習者用のものを活用!おすすめリストは以下の通り。
内容はシンプル。でもすごくイイ。単語、イディオムの説明を英語でしてくれる。この言い換えの仕方も参考になるし、いちいち日本語で遮られないのが楽。スクリプトも無料で参照できる。
これも英語で英語を説明するタイプの学習者用Podcast。イディオム、スラングの紹介、にている単語のニュアンスの違いなんかを説明してくれる。
似てるけどニュアンスの違う単語、紛らわしい発音、イディオムの紹介等々短いレッスンを頻繁に更新している。ESL podcastやHappy English Podcast同様、英語のショートストーリーを題材に単語やイディオムの説明を英語でしてくれる。
簡単な単語の組み合わせ(イディオム)でいろんな表現を学べるポッドキャスト。リスナーからの質問も「そうそう、日本語でよく使う表現だけどそれって英語何て言うの?」なんてのが多くて面白い。
Podcastを聞きながら「これは使ってみよう、覚えておきたい」と思ったものを単語帳(Anki)に登録。でも大抵は一度聞いておしまい。そんなにガッツリ聞き込んでない。
ボキャブラリー対策はリーディングがメインだから、LWT(Learning With Texts)で精読してオーディオで耳に定着させる、って流れが今のところ私に合ってるみたい。
こうやって書き出すととっても真面目に取り組んでそうなんだけど、実際に私の語学スタンスは「ゆるふわ」だったりする!