ことばのおもしろさ研究所

語学好きな母ちゃんが、子どもの言葉の成長と外国語学習の奥深さ、心に響いた本なんかを記録しているブログ。

ひとり多言語パーティ


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毎年、七夕に思い出すこの曲。

今日はエアコン清掃で蒸し暑い部屋の中でおっちゃんたちがゴリゴリ分解してる隣で、歌詞をノートに書きながらペルシャ語タイムを楽しんだよ!

 

Wiktionary, the free dictionary

発音、語形変化をまとめて確認できるスバラシイ辞書。

 

意外に「感覚」は残ってたことがオドロキ。

単語の意味とか、細かい部分は忘れてるんだけど・・・「こういう雰囲気の意味かな」

とか「これは〇〇が変化した語尾かな」とか、アタリをつけながら辞書を繰っていくと結構あってて。

 

文を生成するのはほっとんどできなくなってるんだけど(もともとカスカスレベルしか喋れてなかったし)、読みの沈みこむ力ってのはすごいなぁ。

 

最近は英語ができる、外国語ができるという基準は「喋れたり聞き取れたりすること」を重視しがちだけど、精読や多読で培う「底力」というか地味~なマッスルはダイジなんだろうなぁ、と思ったわけです。

 

ちょっと興が乗ってきたから、Youtube聞きながら多言語ミュージックパーティ(もちろんひとりで)でもしようかしら!おっちゃんたちが帰ったら。

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 リーディングについて書いた過去記事めっけた。

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朝の不機嫌モードと登園渋り

朝、グズグズと登園準備に時間をかける。急かしたり手伝うと地雷を踏んで更に時間がかかる。来て〜!食べさせて〜!で、自分の支度に手が回らない。

 

幼児さんアルアルかな?

 

イチくん(5歳)朝に限らず眠いときのご機嫌がひじょーに悪いタイプなのです。

 

そのくせ早朝(太陽がまだ昇っていない時間帯)に目を覚ます。二度寝はしないから寝坊はない。けど、イザ出発の頃合いに眠くなってモンスタークレーマーと化すのです。

 

今朝の困った(デジャブ)

そいで今朝もそのパターンに。きっかけはささいな「不満」。

今回は髪型が気に入らない(父にヘアワックスでツンツクツンにしてもらうのが日課)ってんで、ごにょごにょぶちぶち文句を言いながら、朝食になかなか手を付けない。

 

それに対して父は「じゃあこうする?」「こうしたらどう?」と次々提案するも、ぶちぶち文句は収まらない。「とりあえずご飯食べれば」「幼稚園遅刻しちゃうよ」と話をそらそうにも、「でも髪型が気に入らない」と壊れかけのレコードよろしく、同じフレーズを延々と繰り返す。

 

そのうち母(私)を呼び出して、同じフレーズをまた繰り返す。私が何を返事しても、どんな態度をとっても、口から出る言葉は変わらない。

 

「もう、また眠くて不機嫌になってる」と指摘されると「眠くない!!!」と怒る。「ご飯食べないなら片付けるね」と言われて、ついに癇癪爆弾、エクスプロード。

 

Exploding Planet

 

今度は「鼻水が出る」「鼻水が止まらない」「かんでもかんでも鼻の中が気持ち悪い」と意識は鼻に集中。同じように、何を話しかけても、なだめようが急かそうが脅そうが同じことを言う。

 

これね、先週も「鼻水が・・・」でエラいしんどい目にあったのだよ。あの時は結局そのまま幼稚園に連れて行って、玄関の前で「休みたい・・・」と泣き出す始末。30分以上説得して、ようやっと登園できたんだよなぁ。

 

原因は「髪型」でも「鼻水」でもない

困ったことが(一旦解決したように思えても)似たようなパターンで繰り返される時、根本的な原因はソコじゃないぞってアラートが出てるってこと。

 

 さすが、我がマスター・ソン(5歳にして私の人生の師匠)。

今日の学びも深いです。

 

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真の原因を考える時に、NVCの思考法はかなり有効だと思う。その場でパッと改善はできなかったけど・・・こうして振り返って言語化することで、「型」を身につける訓練中。

 

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NVCの思考法を応用して、こう考えてみた。

「髪型の不満、鼻水の不快感を訴えることで彼はどんなニーズを満たそうとしているのか」

 

言語化できない気持ちは、処理が難しい

息子は新しく通っている幼稚園で、まぁ、いろいろあって。

楽しいんだけど、不安で、ちょっと行きたくない。お友達と遊びたいけど、また嫌な気持ちになったらどうしよう、先生に怒られたらどうしよう。単純に「行きたくない」だけじゃない、色んな気持ちが入り混じった複雑な葛藤があるんじゃないかな。

 

感情ってやつは、野生のままだとコントロールが効かない。名前(ラベル)を付けて「把握」することで、手綱を握ることができる。握ってそのうえでコントロールできるかどうかはまた次のステップになるんだけど。

 

幼児さんってのは、まだ感情が野生のまま。じぶんを揺さぶる正体がソイツだってことにすら気付いていない。だから、どうすればいいかわからない。わからないなりにとる行動ってのは、たいていの場合逆効果だったりする。

 

息子は「幼稚園に行くという不安な気持ち」が根本にあって、それをどうにかしたい、「安心したい」というニーズを満たすために、鼻水だーだの髪型がーだの表現していた。

 

その結果、私は「そんなこと言っても幼稚園お休みできないからね」と不安を煽る。そして泣く。じゃあ、私が息子の「安心したい」というニーズを満たすには何ができるか?

 

ファーストステップ

先週は「幼稚園行きたくないんだろうな」と気付きつつも「いやいやだからと言って休んでもらうわけにはいかねぇ」って自分のニーズをなんとか押し通そうとして、結果、揉めに揉めたワケ。

 

でもファーストステップとしては上出来だと思う!そこから先、お互いのニーズをすり合わせてイイ落としどころを探るのが「コミュニケーション」。片方が押し通したり我慢したり、両方がしぶしぶ妥協しあうんじゃなくて、どこか共通項目を見つけ出す。

 

言うはやすし、これってばなかなか難しい。

でもやっと、そのムズカシイ「コミュニケーション」に挑戦できるステージが見えた。相手のニーズ(表面的な要求じゃなく、奥底にある欲求)はなんなのか、って視点があって、初めてスタートラインに立てる。

 

今までスタートラインにすら立ててなかった

 

 名越先生は「ニンゲンのコミュニケーションはゼロからのスタートどころか、マイナスからのスタート」みたいなことを言ってたけど、ほんとそう。

 

自分がゼロポイントにすら立てていないのに、それに気づくことも難しい。ムズカシイことを前提に、失敗を重ねることを前提に、「コミュニケーション」に向き合えると、意外に気持ちは楽になるかもしれない。

 

ネクストステップ

前回の失敗例をふまえて、今回は「安心させよう」作戦を実行してみた。抱っこして、文句を一通り聞いた。そんなにすんなり上手くはいかない(笑)

 

ソファに寝転んでしばし。父は「じゃあ落ち着いたんなら歯磨きしよう」と次の準備に進めようと促すけど、そうするとまた「でも鼻水が・・・」が始まるから、ちょっと待ってもらう。

 

こっちから解決策を提案しないこと

これが今回とった私の行動。「幼稚園行きたくないの?」とか「休みたいの?」「眠いから気分悪いんでしょ」とか、そういう感情の代弁(予測)も、しない!

 

今回は、これが良かったのか他の要因があるのか、前回と違うのは彼が自分から「今何時?」「幼稚園の朝スナックが食べたい」「まだ間に合うかな…」と言い出して、そこからは気持ちをとりなおして出発できたこと。

 

もしかするとまた同じようにグズグズする日もあると思う。めんどくさーーーって思うけど、練習は繰り返さないと練習にならない。

息子は自分の気持ちを整理する練習を。父は「解決してあげよう」というおせっかいを我慢する練習を。私は「前もこうだった!」とわざわざイライラポイントを見つけ出すことをやめる練習を。

 

変えられることと変えられないこと

気を取り直した息子と幼稚園に向かう道中、「あるなしクイズ」と称して変えられることと変えられないことを見分けようゲームをした。

 

雨が降ってくることと、傘をさすこと、変えられるのはどっち?日本語ちょっと変だけど(笑)こんなニュアンスのゲーム。フードコートであのお店のあのメニューは好きじゃない。でもお店の味付けは変えられない。でも美味しいご飯が食べたい。どうする?自分は何が変えられる?

 

息子、意外にそのへんの分別はあった。

 

自分の気持ちと、人の気持ち、変えられるのはどっち?

息子、「自分だよ」と即答。それを、私いっつも忘れちゃうんだよな。

 

「大人でも、変えられるのはどっちゲーム難しいんだよ」って言ったら笑ってた。癇癪中に「さあどっち!!」なんて言われても理性働いてないから、ご機嫌な時とか落ち着いてるときにちょくちょくゲームしてみようと思う

 

「そういう分別の仕方があるんだ」と心のどこかに残ってくれればそれでヨシ。思考は習慣ですから。

【5歳】単語じゃなく文章の英語が口から出るようになった

イチくん、シンガポールの現地幼稚園(5歳年中)に通って2ヶ月。コトバの発達についての記録です。最近気付いた大きな変化は、単語ではなく文章の英語を発話するようになったこと

 

 

これはやっぱり「大きいカタマリで英語の音を聞く」機会が増えたからだと思う。あと文脈がある英語に触れていること。覚えるための英語、使い方を習うための声掛けじゃなく、「意図」があるコトバとしての英語。

 

死んだ獲物をぶらさげてそれを矢で射る狩りの練習よりも、実際に野に繰り出して自分の体験を通して覚える方が圧倒的に効率がいいし、吸収する情報量も多い。

 

ただし他の目的ありきの現場だと、コトバを習得することは優先度が低いから、コトバ以外の手段で目的を達成してもOKになっちゃう。例えば担任の先生はスマホの翻訳アプリを使ってフォローしてくれるし、日本人のお友達も日本語でフォローしてくれる。

 

 immersionが単純にいいかって言うと、そうでもない。

「気付き」を促すフィードバックがダイジだよな、と思う。

 

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イチくんの場合は5歳の幼児さんだから、日本語で意味をフィードバックするんでなく、まだまだ「全体の雰囲気」ベースでコトバとの接点、接触角度を増やすってのがダイジ。

 

 イチくんの場合は絵本がパワフルなフィードバックになってる。

 Mr.Happyとか、Mr.Messy、いろんな「形容詞」を名前に持つキャラクターがかわゆい。イチくんはMr.Greedyが大好きで大好きで、自分のことをMr.Greedyだという。たしかに君は食い意地はってるし、おなかぽっこりなところがそっくり。

 

サイズはSight Word Readersシリーズくらいだけど、文章量は割とあるかな?同じ表現を繰り返したり、他のコトバで言い換えたりしながら、ある意味「くどい」し、1ページの文章量は長め(笑)

 

でも最初からキチッと読まずに、まず楽しんでキーワード拾って、イラストから「What's he doing?」とか聞きながら会話とやりとりを楽しみながら読める。一文が3語とか4語じゃなく、「文章」レベルで出てくることが多いから、それもGOOD。

 

サイトワードの次のステップに、おすすめ。

 

 Sight Word Readersシリーズについて書いた過去記事↓

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「Like」とか「Also」とか「Because」とか、つなぐコトバが増えたなーってのも最近。文法はまだまだ語順とか時制があいまいかな。

 

2語、3語の発話から、それなりのまとまりで文章を「つくる」段階。このステージのギャップが、なかなか難しいなぁってずっと思ってた。単語レベルでの理解力はそんなに変わってない。

 

  • 理解の足掛かりになる単語(ボキャブラリー)が増える
  • 文章全体に流れるリズム・テンポを身体で覚える
  • 文脈のあるカタマリとしてのコトバに多く触れる
  • 真似する、実際に自分の身体でフィードバックを得る機会がある

 

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immersionじゃなくても、この「要素」を再現できれば日本国内で充分いい刺激を得られるはず。幼児さん~子どもは特に、先生以上に「友達」の存在が大きいなって思う。

 

以上!イチくんのコトバ観察日記でした!