語学学習者におすすめのオモシロ語学本をもう一冊ご紹介!
英語学習のメカニズム: 第二言語習得研究にもとづく効果的な勉強法
- 作者: 廣森友人
- 出版社/メーカー: 大修館書店
- 発売日: 2015/12/20
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る
出版が2015年と新しく、内容も前回の記事で紹介した本の多くは「教授法」がメインだったのに対して学習者側の視点から第二言語学習論(SLA)の活用法を紹介している、なんともオモシロイ!!!本。
SLAに基づいた学習法の基本的な部分+適性に応じた学習方法の多様性
について、それから語学でよく聞かれる疑問に答えたコラム、内容理解を確認するクイズっぽいものがある。
やっぱり語学はインプットとアウトプットの質と量、バランスをどうするかなんだよね。実際にどんな学習方法をとればいいのか、トレーニング方法やおすすめ教材(インターネット上で利用できるインプットの量を増やせる素材)も書かれている。
ちょっと振り返ってみると、私が中国語をゼロから独学で勉強した方法が、うまいことSLA的にはGOODな方法だったようだ。
例えば単語のインプット。身近なトピックで、対訳じゃなく例文で覚えたこと。
大量のインプットに加えて言語交換でインタラクション(相互作用)のあるやりとり、アウトプットを意識したインプットができたこと。
それからread&look upという学習法。中国語の無料オンライン講座のスクリプトでこの学習法をとっていた。
一文づつ本文を読んで、それを見ずに(声に出しながら)ノートに書く。そして合ってるかチェックする、という方法。集中しないと意外に難しい。そしてただ書き写す作業と違って頭に残る。
子どもの外国語学習については深く取り扱われていないんだけど、覚えておきたいのは以下のこと。
子どもの得意な言語の習得方法は、implicit learning(無意識的学習)。それプラス大量のインプット、という組み合わせが効果的。理想は英語(外国語)オンリーの環境を一定の期間、人為的に作り出すイマージョン方式。
あれがいい、これがいいと学習法の情報や教材は山ほどあるけど、とりあえずこの一冊は読んでおくといいよ、と勧めたい本。