ことばのおもしろさ研究所

語学好きな母ちゃんが、子どもの言葉の成長と外国語学習の奥深さ、心に響いた本なんかを記録しているブログ。

コトバにするってのは、そもそも・・・

英語が苦手だけどやり直したい。

そんなお友だちとZOOMで英会話、やってます。それぞれに合いそうな語学の方法を紹介したり、アウトプットの練習相手に。

 

それでみんな「ダラダラ長い日本語を一字一句、順番に直接英語に置き換えようとして」コトバに詰まってるってことに気付いたの。

 

それで私は彼女たちと、こんな練習からやってます。

英語に苦手意識があるヒトに「文法のウンタラカンタラ」解説するとお耳シャットダウンしちゃうから、でっきるだけイメージで捉えられるように、こんな説明を添えて。

 

英語の絶対条件!トーマスを完成させよ

 

まずは顔(主語:何について話すのか?)と、動力(動詞:結論はなんなのか)を先頭に持って来よう!その後ろに内容や補足情報を引き連れていくイメージ。

 

機関車トーマスを組み立てるクセが出来たら、文章を長くしたりニュアンスを伝えるボキャブラリーを増やしていく段階★まずは、相手にのばした線路上をちゃんと向こうまで走らせる機関車を組み立てること。その絶対条件が、顔と機関室です。

 

慣れるまでは、

(1)今言おうとしている日本語の文章を完成させる(考えながら話すと難しい)

(2)何を言いたいのか?顔(主語)と燃料を抽出

※直訳じゃなくてOK

※日本語を置き換えるんじゃなくて、言いたい中身に立ち返ってそれを英語で表現していく。

 

トーマスの顔が無ければ、ジェームズなのかゴードンなのかそもそも線路上につっかかってるこれは一体なんなのか、分からない。機関室(燃料)が無ければ、機関車は走り出さない。

 

線路を走る基本的な絶対条件、そんでもってその組み立て方を「文法」というのでございます。

 

日本語は機関車じゃないね。なんだろうね?

相手に線路を差し込むこんでメッセージを伝えるというよりは・・・一緒にお湯に浸ってもらって、その温度や湯船から見える景色を伝える感じだろうか。

 

そもそもコトバってやつは

こうやって組み立てられているもんだよね。

伝えたいこと、感じたこと、コトバの源泉部分にある「中身」を・・・

日本語なら「日本語を話す集団に体系立てられたパターン(文法)、文化や習慣、話し手の所属する社会的価値観、個人的な価値観」をベースに組み立てて文章にしている。

 

それを直接、文字to文字で置き換えても上手くいかないわけで。

 

まずコトバの源泉に立ち返って、自分の「言語化したいモノ」を改めて英語で組み立てる。組み立てるとき、文法や単語だけじゃなく、文化的な背景やその表現方法の違いなんてのを知っていれば活用できる。

 

これを意識するだけで、遠回りなようで文章を組み立てるのがスムーズになるよ。そのうち慣れたら、日本語でもそうしてるように、英語でも「コトバの源泉⇒英語」が半自動的に出るようになる。

英語脳ってやつかな?

 

私が語学オモシロイ!!って思うのは、こんなふうに

外国語を学ぶことで、コトバの源泉におりるきっかけが得られるから。無意識に動かしていた部分、動いてた部分、動かされていた部分に気付くことができるから。

 

それは自分の意志や考え、感覚にまつわる発見かもしれないし、社会から知らず知らずのうちに受けていた影響、当たり前(常識)だと思って気にも留めていなかった特殊な型(非常識)だったりする。

 

 

ボキャブラリー豊富で発音が流暢でも、中身が伴ってないと意味がないよ、なんて言われるけども。それはやっぱり、コトバの源泉があるからその先があるからであって。私も豊かな源泉を持ちたいものです。

 

 

⇩6年前の記事!息子まだベビー♡

kotokotoba.hateblo.jp

 

ちなみに、こういうサークル的なノリでやってます。

pointed-socks-bbb.notion.site

今のところ、超初心者なお友だちとそれぞれマンツーマンで。

 

タロットってのは、色んな象徴が散りばめられた絵札のことね。占いで使われてる、アレ。んでも、占い嫌いでも全然楽しめると思う!(あなたはコウです、とか未来はコウです、とかそんなハナシは全然しましぇーん)

象徴を自分に結び付けて話す、ってのも抽象⇔具体と視点(自分自身や自分の身の周りのモノゴト)を色んなピントで見るトレーニングになるよ。

 

三者以上のかけ離れた要素から、自分や自分の状況を改めて見る。

「この問題を生み出している構造はなんだろう?」という視点をくれるのが私的タロットの楽しみ方。

 

⇩問題視すべきところと、そうでないところの分別をつけられる=頭が切れる人に!

kotokotoba.hateblo.jp

 

○○人、ということ

57歳のハッピーバースデイ、シンガポール

今日はシンガポールのナショナルデー(建国記念日)なので祝日です。先月くらいから国旗やお飾りが増えてきて街はお祭りモードです。

 

60年前は「シンガポール」って国はまだ無く、「シンガポール人」もまだいなかったわけで…

 

○○人って、その時代その地域特有の、一時的&政治的なカテゴリー分けなんだな〜って、思うのです。

 

ついつい(インド人かな?)(中国人だよね?)って思い込みを前提に「Where are you from?」って聞いちゃうんだけど、シンガポール人だよって答えを聞いてハッとすることがよくある。

 

○○語を話すから○○人って単純なもんでもなくて。

 

日本人は圧倒的マジョリティが同じような肌の色、髪の色、目の色で、日本語話者がほとんどだからピンとこないかもしれないけど、○○人ってすごく限定的で恣意的なカテゴリー分類なんだよ。

 

母語と国が一致してると、ナショナリティ愛国心)とかアイデンティティ(所属意識)がハッキリしてて楽だけど、それが「当たり前」の世界的常識、普遍的真実だと思っちゃいけない。

 

○○人で仲間分けをすることで集団のコントロールは圧倒的カンタンになるんだけど、そういう目的でコントロールされた先ってろくなことがない。たいてい、ヘイトだし(笑)

 

 

 

息子に「赤ちゃんが生まれたら、何人になるの?シンガポール人?日本人?」って聞かれてさ。

役所的な回答だと、パスポートをどっち取得するのか(実は両方かのうではある)ってハナシなんだけど、そういうことじゃないよね。

 

○○人って、なんなの?って疑問だ。

 

生まれた場所で決まるのか?親の国籍、言語、役所の登録で決まるのか?

確かにそうなんだけど、よくよく考えたら、ただそれだけのこと、とも言える。

 

 

私は性格的に帰属意識、所属意識を求める傾向がかなり低いタイプなもんで、人より日本が好きとか家族が大切って感覚が薄いかもしれない。

蔑ろにしようとは全く思わないけど、たまたま居合わせた(時間的、空間的に)だけって気持ちが前提にあって…

 

だから「日本は!」とか「○○人は!」って熱く語る人のハナシになかなか入っていけない。

政治的、行政的なシステムややり方についての「日本は!」なら分かるんだけど、結構感情的な敵対意識、ステレオタイプのハナシが多いじゃないの。本人たちはそんなつもり全くないだろうけど。

 

 

 

あ、でもたまたま同じ時代、同じ空間に居合わせた人たちってのは、尊い仲間なんだなぁって、「チ。」の最終回を読んで改めて思ったよ。


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そんでもってたまたまこのブログに目を留めて、最後のこの文章まで読んでしまったアナタとの、「出会っていない出会い」もまた尊い

 

おもしろいねぇ

刮目せよ!!

昨日読み終えた本、メモメモ!

 

色覚は、敵や味方の感情や状態を感知するテレパシー能力

目が前方にあるのは、障害物の先を見通す透視能力

錯視は、その先起こりうる未来を見る未来予見能力

文字が自然界のものに似たカタチなのは、人間の目が自然界のもののカタチを読み取るように進化してきたから。そして文字のおかげで人間は、他人の考えや死者の考えまでもリーディングしてしまう霊読能力を手に入れた。

 

最初の「色覚」で、色として感知されないデフォルトカラーがあるって発想がすごく面白かった。それは何色でしょう?

色にしても、温度にしても、本当にささいなギャップなのに敏感に感じ取れる仕組みが、思考のクセにも影響していそう。人種を肌の色でカテゴライズしたがるのも色覚にまつわる本能なんだなぁ。

 

それから目が前方にあるのは遠近感を測る肉食動物の特徴、横向きなのは敵の存在をすぐに見つけるための草食動物、って「常識」があったんだけど、それを「ほんまにそうなん?」ってひっくり返すデータと分析がオモシロイ!!

 

目の位置を図示するこの動物のイラストがツボ。。。

出てくるたびに笑ってしまう。

 

錯視も単純に目の錯覚っておもしろいねぇくらいにしか考えたことなかったけど、「どうしてそうなるの?」を突き詰めて「これは未来を予測しているんだ!!」って結論に連れていかれるのが快感だった。

 

シュール・・・(笑)