ことばのおもしろさ研究所

語学好きな母ちゃんが、子どもの言葉の成長と外国語学習の奥深さ、心に響いた本なんかを記録しているブログ。

正解のない問い!

1人を橋から突き落とせば5人の命が助かる。さぁ、どうする?
wired.jp

この思考実験、母国語と外国語で判断結果に差が出るよ、ってことが書いてあるのが上の記事。より感情(人間的な本能)に結びつくのは母国語、って結論。これを読むと、一人を犠牲にして多い人数を助けること=論理的=正しい判断のように読めちゃう気がするのは私だけ・・・???

 

もちろん「どっちが正しいか」を問う問題じゃないんだけどね。正解のない問いに、どう向き合うか、が問われるのがこういった「哲学」の問い。

 

 

考える力をつける哲学問題集 (ちくま学芸文庫)

考える力をつける哲学問題集 (ちくま学芸文庫)

 

 

社会(学校)で測られる個人の「賢さ」の尺度が「定められた解を正確に答えるチカラ」であるから「正解のない問いがある」こと、むしろ「人生で何度も直面するであろう悩みのほとんどが正解のない問い」なんだということも忘れがちになってしまう。 

 

ひとつの「解」が定まってない「問」に対して放り出さずに考えるチカラ。目に見える成果・結果だけを求めてしまうと、このチカラを伸ばすどころか押さえつけてしまう危険性がある。

 

最近は、そういうチカラを非認知能力とかGRITとか言って、幼児教育の重要性についての認識も高まってきたけど。子どもたちに身につけてほしいなら、大人もね、鍛えないといけない。