ことばのおもしろさ研究所

語学好きな母ちゃんが、子どもの言葉の成長と外国語学習の奥深さ、心に響いた本なんかを記録しているブログ。

「子どもの習い事としての英会話教室」それから「英語を学ぶ意味って何?」

ママ友のご主人が「子どもに英語を習わせるのはムダ」と言っていたのを聞いて、そんな考え方もあるのか!と衝撃を受けた。 

  1. さいころ英会話教室に通ってたけど大人になった今全然ペラペラじゃない
  2. 息子たちが大きくなるころには翻訳機の精度が上がっている

というのがその理由だそうだ。なるほど!

 

どんな習い事であっても結果として何かスキルを身につけられるかどうかは本人のやる気指導者の腕前スキルを習得するために費やした時間によるわけだから、(1)はどうしようもないっちゃないよね!ご主人は残念だったけど、それは教室がアナタのやる気を引き出せなかったか、そもそもやっている内容が実にならないようなものだったか、期待値(目標とするレベル)と努力が釣り合ってなかったか、なんじゃないかしら。

 

英語だけじゃなくてスポーツでもそうだけど、大人になってからも一定水準以上のスキルを維持したいのなら、「小さいころやってました」だけじゃダメなのは当然だよね。外国語は母語と違ってちょっと離れるとすぐ忘れちゃうし・・・。

 

 もし期待するレベルが「大人になったときにペラペラ喋ってビジネスでも活かせるレベル」なら、確かに月数回の英会話教室、それも数年間通わせるだけで達成できると考えるのは「甘っちょろいわ!」と言いたくもなる。いくら子どもが「語学の天才」と言われようが、質も量も不十分なら高度な外国語能力は身につくはずがない。

 

この「大人になったときにペラペラ喋ってビジネスでも活かせるレベル」というのも目標にしては曖昧すぎる。達成したい目標ならもっと具体的に設定して、必要なステップを考えてやるべきことをリストアップせねば。

 

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ちなみにわたくし、息子イチ君、今月から習い事デビューしました。

月に2回の英会話教室です。今流行りのリトミックを取り入れたレッスンです。

もちろんこのレッスン(だけ)で「大人になったときにペラペラ喋ってビジネスでも活かせるレベル」を目指しているわけではなく、将来役に立つ(だろうと言われている)資格の(小さいうちでの)取得や、大人を感心させるウツクシイ発音を期待しているわけでもなく。私の息抜き、息子のお楽しみタイムとして。それから共通の関心(英語)があるママ友ができるといいなぁという欲。もひとつ英語が話されている環境に自然となじんでもらうこと

 

英語という外国語を学ぶという意味では

母⇒(⇔)自分(息子本人)

動画⇒自分

のような1対1の英語だけじゃなくて、

母⇔誰か他の人 ・・・ 自分

のように自分以外の第三者同士の言葉のやりとりを耳にする機会が得られる場として、英会話教室を活用したいと思ってる。と、言うのもイチ君がグングン言葉を覚えて発する過程を見ていて気付いたのが、この「自分以外の第三者同士の言葉のやりとり」からかなり多くのこと(ことば)を学んでいる、ということ!!

直接話しかけられていなくても、その場で会話に混ざっていなくても、彼はいつも大人のはなしに耳を傾けているようなんだわ。(気をつけねば・・・!!)

 

以上の目的が達成されるのであれば、 私にとってたった月2回のレッスンでもムダじゃなく有意義な時間になるかな~、と。

 

 

 

 

さて翻訳機についても。

確かに、人工知能やら翻訳機械の精度がグンとあがって、近い将来「英語を話せる」スキルの価値がそれほどに高くなくなってるかもしれない。

これは小さいうちから習うかどうかというよりも、そもそも英語(外国語)を学ぶ必要性はなんなのかって話になってくる。私は楽しいからやってるんだけど、好きじゃない人は「なんのためにやらされてるの・・・」って思っちゃうよね。

 

義務教育だから、ではなく語学をガンバッてる人それぞれに「なんのために?」と問うてみたい。きっとそれぞれの答えがある。私も「楽しいから」以外の自分の答え、息子にも英語を学ぶことをオススメしたい理由を考えてみた。

 

  • ことばの翻訳できない部分に思いめぐらせることができる

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日本語には日本の文化的背景、中国語には中国の文化的背景、各国語には各国の文化(あるいは政治)的背景がある。それを知識として「知る」だけなら、日本語で書かれた雑学本を読めば事足りる。でも、それを「味わおう」と思うならその言語の中に飛び込んでいかないといけない。

外国語を学ぶことで、多(他)文化を、自分とは異なる価値観を「受け入れる」、さらに一歩進んでその中に「飛び込む」経験ができる

 

  • 未知の世界が目の前に現れるオモシロサを経験できる

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自分の中にある常識という枠を超える経験をすれば、自分という枠が大きくなる。その出会いを自分から求めていけるのが外国語学習だと思う。

 

 自分ひとりの人間の視野なんてほんとちっぽけなんだろうけど
そのちっぽけな両目玉の窓から覗いた世界が
私にとってはそれこそ全世界。
だから油断していたらそれが全てだって錯覚しそうになる。
でも世界は分からないことだらけで、
私が「分からない」と自覚している部分ですら
未知の世界のうち本当に本当に芥子粒くらいなんだろうな。

 

知識における最大の敵は、無知ではなく知っていると錯覚することだ。

― スティーブン・ホーキング博士

 

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  • 「高次の無知」にレベルアップできる

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知らないということすら知らない、という段階からさらに進めることができる。

 

  • 情報収集に役立つ

欲しい情報があったとして、専門的な情報なり趣味に関する情報なり、英語ができていれば情報収集の幅がグンとひろがる。日本語の翻訳機能が追い付いていないようなマイナー言語でも英語ならアクセスできる情報だったり。

 

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他の外国語であっても、共通語の英語であっても、いったん誰かが翻訳するとどうしても翻訳者のことばの使い方(価値観、物事のとらえ方)が介入してしまう。自分がその情報源の言語を読めたり聞けたりするなら、ダイレクトに情報収集できるし、誰かが翻訳してくれるのを待つタイムラグが少なくて済む。

 

 

・・・こんな感じかなぁ。