ことばのおもしろさ研究所

語学好きな母ちゃんが、子どもの言葉の成長と外国語学習の奥深さ、心に響いた本なんかを記録しているブログ。

「賢い子」になる子育て

子育て・知育・脳に関する本を読むときは、データの新しさに気を付けよう。結構変化が目まぐるしいから、ひとつふたつ上の世代の「ヨキ事」が「有害」だと証明されてしまった例はいくつもある。

 

今週読んだ本は、ボリューミーな脳科学系の育児本。2020年1月出版の、フレッシュな一冊!

100万人が信頼した脳科学者の 絶対に賢い子になる子育てバイブル

100万人が信頼した脳科学者の 絶対に賢い子になる子育てバイブル

 

最近の本の邦題・・・どれも似たり寄ったりで、キライだ!(笑) キャッチーなタイトルにせねばってのは、わかるんだけど。原題はBrain Rulesだったかな。

 

胎教は本当に必要か

この本を手に取る人は「イイ教育」に関心の高い人だから、きっと衝撃を受けるであろう最初の「事実」。モーツァルトやら、胎教、知育玩具、DVDの類に関しては・・・基本、インチキだってこと。

 

妊娠中の胎児の環境にとって最高なのはできるだけ刺激が少ないこと。1分間に50万個(1秒間に8000個!!!)の神経細胞をつくるので忙しいのに、いらんお世話で邪魔しないでってこと。つわりでお母さんがぐったりしてしまうのは、刺激を減らす環境を促すためなんじゃないか?って説もある。

 

妊娠中のお母さんが意識すべきこと

栄養、運動、ストレス、これに尽きる。本書では脳の発達に必要不可欠な、妊娠中摂取すべき栄養素も出てます。くりかえし「いい塩梅」がダイジだよ、と書かれてるのは・・・真面目なお母さんが有害なレベルまで張り切っちゃうパターンが多いからだろうか?

 

そして、他の育児本にあまり出てないけどかなりのページ数を割いて書かれているのが夫婦関係のこと。夫婦喧嘩の4つの原因(睡眠不足、社会的孤立、仕事量の不平等感、抑うつ状態)と、どういうストレスがどんなふうに有害で、どうやって対処すればいいのか、もしっかりと書かれてます。

 

結婚して、妊娠、出産すると、友達付き合いが後回しになるのが「普通」なんだけど・・・本当はこの期間だからこそ友達、外の人間関係がダイジなんだよ!

 

栄養や摂取する食べ物に関しては、胎児の反応はかーなーり敏感。この本にはおすすめ栄養素くらいしか書いてないけど、薬やアルコールの影響力のデカさも知っておいた方がイイと思う。

食べ物や添加物は、気にしすぎると日本での生活は大変だから、神経質な人は逆に調べないほうがいいのかな?(笑)

 

赤ちゃんのためにすべきこと、すべきでないこと

ここでも前提として「いい塩梅」を探りなさい、ってのが注意点。 全体にとっておおむねヨシ、ってことと、その人に合うかどうかってのは、全く全く別物だってこと!

kotokotoba.hateblo.jp

 

ひたすらやりゃいいってもんでも、やらなかったらオシマイだーってわけでもない。ここで挙げられる4つのto do(やるべきこと)リストはこちら。

 

(1)母乳で育てる

(2)言葉がけをする

(3)遊び方を教える

(4)成果ではなく努力を誉める

 

母乳、言語、知育あそび、褒める子育て・・・どれも言葉(イメージ)だけが先行して「おいおい!!!」って場面、よく見るテーマなんじゃないかな。

 

WHAT(なにを)HOW(どうやってするのか)だけじゃなくて、WHY(どういう理由で)って部分、忘れないようにしたい。

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これは英語の勉強方法について書いた記事で使った図だけど、言いたいことは一緒。

 

母乳はいいこといっぱいぱい

母乳育児もいろんな流派(?)があるけど、せっかくだからエビデンス現段階で仕組みがハッキリしている根拠)があるものを頭に入れておきたい。

 

rikei-ikuji.com

ちょっと理系な育児 母乳育児編

ちょっと理系な育児 母乳育児編

 

 

 がちがちに「科学的根拠は!」とは「論文は!」とか、そんなんは好きな人だけすればいいとは思うけど。上のウェブサイトは分かりやすいし、事例もたくさんあっておすすめ。

私も母乳に関して「え?」「なんでなん?」って思うこと色々あったから、たくさん参考にさせてもらった。

母乳に関する内容に絞った書籍も出版されたらしい。

 

言葉がけは脳の発達を促す

 親の話しかけるコトバの豊かさが、子どもの賢さに大いに関係する、ってのは別に驚くことでもない。

でも、シャワーのように浴びせかけることを推奨しているわけでもない。マシンガンとーくせよ、ってことじゃ、ない!!!

 

「話しかける」ことに一生懸命になって「聞いて」あげること忘れてないかい?と思うわけです。言葉のやり取りってのは、一方通行じゃ成立しないから。

 

例え相手がまだ喋らない赤ちゃんであっても、一方的に言葉をかけるだけではない「間」のあるやり取り、相手の意思をくみ取ろうとする姿勢を示してあげたい。母親は最初のコミュニケーションのロールモデルだから。

 

kotokotoba.hateblo.jp

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遊び方を教える

 「はじめに」から一貫して述べられる、知育系おもちゃや教材への鋭いコメント。教育効果を期待した(親の期待した遊び方、正解の決まっている)おもちゃなんかより、それが入ってた空き箱のほうがずっとずっと子どもの脳の発達に効果的ですよ、と。

 

 「遊び」は賢さ、人間力、将来の幸福度を左右する重要な要素。オープンエンドの遊びであること、それに没頭できる安心できる環境、自由があること。

 

「遊び」と「賢さ」に関して書いてある本だったら、この本がおっもしろい!!

学校を変える力――イースト・ハーレムの小さな挑戦

学校を変える力――イースト・ハーレムの小さな挑戦

 

 

1996年発行の脳科学者から見た子育て本『よみがえれ思考力』でも、「知育オモチャ一生懸命頭を働かせているのは親のほう」と皮肉が書かれている。

よみがえれ思考力

よみがえれ思考力

 

 この主張はこんなに昔から言われているのに、「脳を発達させよう」「刺激を与えよう」という部分ばっかり強調されてママたちの間で「知育おもちゃ」や「教材」が人気になってるのは、なんでなんだろう???

 

「ほめる」落とし穴

自己肯定感、自己効力感のポジティブパワーは強い。ただ、褒めポイントに気を付けないと「失敗を恐れて上辺だけでごまかす」クセをつけてしまう。

 


「偉い!」「いい子!」よりも遥かに効く【子どもの褒め方】

こういう実践的ポイントは、現役保育士てぃ先生のアドバイスがと~っても楽しくってお役立ち!

 

賢さの大前提=安心できる環境

脳のイッチバンの役割は「命を守ること」生き延びること。学ぶのはその次。コワイ!不快!不安!なとき、そこに一生懸命神経をつかうわけで、学びのための複雑な働きまでできない。

 

学びってのは変化していくプロセスであって、特に脳の発達ってのは長~いスパンで成長していくもんだから、そのつもりでいること。

 

先取を焦ってその段階に合わない要求、期待をされることは「その場でわかったふりをしてごまかす」スキルに磨きをかけるだけに・・・なんてことも。そういう子ども、実例として見た。お母さんは意識高い系で「うちの子のレベルに合ってない」と教室のこと心配していたけど、実際その子はちょっと角度が変わると「それは習ってない」といって思考停止してしまうし、他の子を見下すイヤな性格だった(笑)

 

私も「わからない」ことにコンプレックスが強くて、自分の自意識を守るために自分の出来ていることをできない人に対して見下したような態度をとってしまっていたかもしれない。(今は、少しマシなんじゃないかな。。。と願う)

 

そうすると、なにがまずいかって、人に好かれないこと。

 

人間の幸福感を左右するのは人間関係

良好な人間関係を築ける人間は、幸福度が高い。最低限の衣食住の基盤が整っていて、安全な生活環境であれば、収入金額は幸福度を高めることに貢献しない。

 

「我が子に幸せになってほしい」と願うなら、良好な人間関係をつくる方法を教えてあげよう。夫婦という人間関係が、最初のお手本になっちゃうってきくと「うー・・・」ってなる人が多いと思うんだけど(笑)

 

ここでもまた注意したいのが、良好な人間関係は「人に合わせて波風立てない」ことじゃない!!!ってこと。むしろ逆のイメージが必要かも。

あと、明るい=性格がイイ=人間関係のために明るい性格になれ・・・って図式も危険な方向に走りがち。

 

この本では良好な人間関係を築く手法のうち最も信頼がおけるものを二つ紹介しているんだけど、それが感情のコントロール共感

 

感情のコントロール

 感情の力強さ、受け止め方はこの本がおもしろかったよ。

 

ここで四角四面な科学も、まあるい「心」にいきついてしまったのが面白い展開だな~~と思う。

 

感情のコントロールの第一歩は、感情に気付くこと。感情に気付くためには、静かに内観できる時間が欲しい。セルフ・モニタリング能力。

 

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そして客観的に見つめた自分の感情を、言語化できるかどうか、が次の一歩。言語能力が賢さ、そして幸福度に欠かせない要素ってのは、ここからも説明できる。

「語彙」 はペーパーテストに応える裏表の単語リストじゃない。言語化を助ける素材であって、なにをどう言語化するのか、がそのままアイデンティティでもある。

 

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「自制心」といえば、マシュマロ実験。我慢できるかどうかが将来の成功につながるダイジな能力なのだ、って意味で引用されるやつ。これもクッキーの例で出ていたけど、ここにもちょっと落とし穴。

 

マシュマロ1個我慢出来たら、あとで2個あげるね。

そういわれて我慢できるのは、自制心だけじゃなくて「信頼関係」「安心できる(切羽詰まっていない)生活環境」がまず無いとオハナシになりません、ってこと。

 

 

感情のコントロールって、むずかしいよね~。

出来る人、分かってる人⇒分からない人(子ども)に教えるって構図じゃなくて、一緒に学びながら(失敗しながら)地味に地道に訓練していかないといけないんだと思う。

 

まずは感情を否定しない(感情にイイもワルイもない)こと。気持ち(情動)ってのはコントロールできない。でもそこからどういう行動を選択るのか、はコントロール方法を学べる

 

 

共感の力

CAPTIVATE 最強の人間関係術

CAPTIVATE 最強の人間関係術

 

 実践編になるこの本でも、「共感」の力強さはもちろん書いてある。共感、心の波長を相手に合わせる、動かす、感動する。

 

感動なんて、個人的な内的なモノでしょう?と思われがちだけど、感動のパワー侮るなかれ。何十年も何百年も時を隔てても人を感動させる文学作品や絵画、音楽、芸術作品に限らず、そういったものは、ひとりの感動から出発してるんだから。ポジティブな感動だけじゃなくて、ネガティブな感動ももちろんあったろうけど。

 

感動は感染する。感動は人を動かすパワーがある。

 これは↓の過去記事で書いたこと。

 

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共感力をたかめるために母親が出来ること、それは共感を示すこと。だから一方的な言葉のシャワーじゃ△なんだよね。聞く耳を持つ姿勢も、お手本として見せてあげないと。

 

「賢さ」と「幸福度」に影響を与える遺伝子

もって生まれた性質50%、環境50%と聞くと捉え方は人それぞれだろうけど、ここでも本書では触れられていないダイジなことを挟み込みたい。

 

 これね。タイトルのまんま。

 

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あと、「気質」と表現される個々人が持ち合わせているベースとなる性質について。これも「固定観念」で捉えるとヨクナイ方向に突っ走りやすい。例えば血液型とかね・・・・(私は血液型とか占いとかに冷めた反応を示しちゃうツマラナイ人間です)

 

遺伝子はスイッチのオン・オフが割と柔軟に(望む望まないに関係なく)切り替わっちゃうってことと、気質はそれで性格が決まるわけじゃないってこと。性格は全く別物だから。

 

しつけに関してのアドバイス

最後は「道徳心(モラル)=善悪の判断」ができるようになるために親がなにを提供できるかって内容。

ポイントは、こういう判断力は時間をかけて、失敗や経験を通して学ぶもの。今この瞬間にできてなくても、今の経験が将来できるようになるために必要なステップだと思うことダイジ。

 

具体的な方法論、しつけのアドバイスは「罰を与える」「タイムアウト」を「効果的」として紹介しているあたり、ちょっと薄っぺらいかなぁ。

 

理論⇒実践でオススメする「しつけ」の本は、こっち。

 

最初の原則に戻るけど脳は危機感を感じたらそっちに全神経を集中させるから、「学び」にはなりませんよ、ってこと。全力で回避する、って意味では「効果的」なんだろうけど、それだけだと「賢く」はなれません。

 

 

 

コミュニケーション×コトバと身体を結びつけるセンス

これからやろうとしていることの「意義」を後押ししてもらった一冊でした!!まさに、賢い子に育てるエッセンスがぎゅ~~~~っと詰まった教室じゃないか!先輩たちと巣立っていった子どもたちを見ててそう思う!

 

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人生を変えるほどのインパクトを持つ有意義な活動×全くもってナンセンスな存在=最強!!

 最近見返してなかったノートより。

 

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  • 10年続くノートの取り方マイルール
  • グローバル教育からダイバーシティ(多様性)教育へ
  • 学びの本質は「変わる」こと
  • 幼児期の言語教育のカナメ

 

 

コミュニケーション、気持ちや情報を相手に伝える、伝わるためにダイジなポイント について。

  1. 自分のメディア力(信頼関係)
  2. 相手にとっての意味
  3. 伝えたい内容の本質(本心)
  4. 伝える技術(論理・説得力・共感)

何を言ったのか、よりも誰が言ったのか。自分にとっての意味だけじゃなくて、相手にとっての意味もイメージできるかどうか?本当に伝えたいこと、メッセージのコアは何なのか自分は把握できているのか。伝えるスキルはいろいろあるけど、まずは1~4の項目をチェックしよう。

 

自分のメディア力を高めるために、誠実で真摯であること、人間的魅力はもちろん問われるわけ。でも、カンペキにステキな人間であれってことじゃなく、「自分の魅力をMAX活かすポイント」や「相手に良い印象を与えるテクニック」ってのがある!

 

CAPTIVATE 最強の人間関係術

CAPTIVATE 最強の人間関係術

 

 「1.メディア力を高める」と「4.伝える技術」についてモリモリ盛沢山のネタが詰め込まれている本。日本語版タイトルはあんまり好きじゃないけど(笑)

 

「3.伝えたい内容の本質(本心)」をツメルことは、意外に難しい。これは、問いに向き合う忍耐力が求められる。

 

 この本の言い回しを使えば、問いの本質を問う、考える力(知性)が必要ってこと。問いの本質を見極める力ってのは、与えられた問いに対する問題解決能力だけじゃないのよ。自分が発しようとしている問いに発揮されるべき能力。問いを立てる力でもある。

 

 無駄を省いて本質を、という考え方について詳しいのはこの本。

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

 

 

問いを立てる力のベースとなるのが、視野を切り替える能力。時間軸で切り替える(過去→現状→未来)と?空間軸で切り替える(自分の見えている範囲→社会や世界全体の規模)と?人間軸で切り替える(自分目線→他人目線)と?・・・ってなもんで。

 

この視点の切り替えの習慣づけに、interectual habitsという標語として生徒に伝えている学校がある。

  1. どうしてそれがわかるのか(根拠)
  2. だれが何のために行ったのか(視点)
  3. 原因は何か、他に何が起こったのか(因果関係)
  4. もし仮にそうだとすると(仮説)

 

学校を変える力――イースト・ハーレムの小さな挑戦

学校を変える力――イースト・ハーレムの小さな挑戦

 

 

あなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫)でも知性を磨く― 「スーパージェネラリスト」の時代 (光文社新書)でもエッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にするでも共通しているのが、この視点の切り替えの重要性。

 

視点の切り替えってのは、自分の視点の次元を切り替える、ということ。

すごい論語

すごい論語

  • 作者:安田登
  • 発売日: 2019/05/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

この本で使われている表現「仁=human 2.0」がお気に入り。次元をあげるってのは、最終的に個人の一生レベルではなく、人類史レベルでの行動ができる人間にすすんでいく、ってこと。

 

視点の切り替えという意味では、あがるだけじゃなくて下がることも意識的にできるかどうかってのがダイジになってくる。行ったり来たりしながら、必要な答え(=問い)を自分で探っていけるようになりたい。

 

こういう力を鍛えるために、基礎トレーニングとなるのが対話なんじゃないか!と思って勉強中。

 

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異なる価値観と出くわしたときに、物怖じせず、卑屈にも尊大にもならず、粘り強く共有できる部分を見つけ出していくこと。

ただそれは、単に教え込めばいいということではなく、おそらく、そうした対話を繰り返すことで出会える喜びも、伝えていかなければならないだろう。

意見が変わることは恥ずかしいことではない。いや、そこには、新しい発見や出会いの喜びさえある。その小さな喜びの体験を、少しずつ子どもたちに味あわせていく以外に、対話の基礎体力を身につける道はない。

 これはまたあなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫)からの引用なんだけど。

 

「自分とは違う」意見、価値観、視点の相手と対話をすることで変化していくこと。相手を変えることじゃない。自分が相手に合わせることじゃない。粘り強く共有できる部分を見つけ出していくこと、これはまさに、答えのない問いに向き合う力!

 

と、いうことは・・・

今の自分に見えてない視点(答え)を得るためには、「自分とは違う」存在が必要不可欠ってこと。違いは排除したくなるのが本能的な反応なんだけど・・・そこは、免疫システムごと進化しないといけない。ヒューマン2.0に。

 

不快感に向き合えっちゅうこと。コンフォートゾーンを抜け出そう。

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不快感と言えば、最近不快感ハンパないです。やっと、こうやって目指したい方向性がリアルに目指せる環境になってきたのに!だからこそ、なのか?自分の頭の回転の遅さ、コミュニケーションの下手さ、常識のなさ、プライドの高さ(書いてて涙ぐんできちまうぜ。。。)にガックリときてる今日この頃。

 

つまり、チャンスを前にして、ひとりで勝手に落ち込んでます。マリッジブルーってやつ?

 

知性を磨く― 「スーパージェネラリスト」の時代 (光文社新書)にも知性的な態度は楽じゃないから訓練・経験が必要と書かれてます。具体的な練習方法も出てるので、興味ある人は読んでみてね。

 

知性を磨くサイクルが「知識⇒経験⇒体験⇒智恵」と表現されていたから、これを私なりに再構築してみると・・・

 

知識

  • 言語化されていること(情報)
  • インプット

経験

  • ここ止まりだとただの想い出

体験

  • 自分ごととして捉える
  • 言語化できない部分(感動)

智恵

  • 知性

 

この「経験」の重要性は認められてきた。でも「体験」のステップに進めていないことが多い気がする。

ここから先は「心」のやわらかさがほんと、ダイジだから。

 

「心」の影響力の大きさは「非認知能力」と言って科学者からも支持を受けた。ここから先が、これから私たちが挑まないといけない分野なんだ。

 

sonogono.jugem.jp

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タメにならないこと、大いなるヒマ時間、が長いスパンで見ると・・・仁のスケール(人間の一生を超えるタイムスパン)で見ても、本当に大きいんだって、私は思う。

 

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今、大いなるヒマな時間を満喫できるといいね。別に有意義なことしなくてもいいじゃん。

 

私は大きな視点で言えばかなり楽観的で(細かい部分にはそうでもない)世界はウマイ具合に良くなっていってってると信じて疑ってないタチなんだけど、今の状況も、目の前の状況は燦燦たるもんだけど、長いスパンで見ると進化のための大きな一歩になってるんじゃないか、と。

 

 

 

「自由に遊んでいいよ」と言われたときに、スマホもパソコンもない場所でも、「やったー!!!!」と全力で楽しめる子どもをダイジにしたいなぁ。

 

楽しみ方も制限されない環境が、あったらいいなぁ。友達と駆け回ったり、なにかクリエイティブな活動をすることだけが◎じゃなくって、ひとりでぼーっとアリの行列を眺めたりしててもOKって感じの。

 

知性を磨くサイクルに戻って、経験から体験へのステップについて。この間は「内観・俯瞰・フィードバック・内省・追体験」が繋いでくれる。

 

ちなみに私がこれからやろうとしている教室は、このサイクルがとっても身近な世界で繰り返しできるようなシステムをベースにしてる。

 

物語・絵本を(英語と日本語で)楽しむ

言語化された情報のインプット

経験

関連するアクティビティや学びの展開

メンバーで意見を持ち寄る(対話)

言語化できない部分も劇で表現する(再構築)

体験

協同創造(緊張・達成感・感動)

智恵

正解のない問いに向き合う方法の一つとしてフレームワーク的に日常生活に経験を活かす

 

ちょっと特殊な教育方針だから、きっとかかわったことがある人は「あ、あれね!!」とピンとくると思う(笑) 60年以上前から、こういうことをやってきた人たちがいることを知ってビックリしたし、このタイミングで知ったのも何かの縁だということで、再び飛び込んだ子どもの教育業界。

 

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それにしても、まさに!!理想ばっかりの私に投げかけられたチャンス!!なのに、私は今とんでもない不快感と向き合ってるってわけ。そもそもこの理想論、目指している方向性に「イイね!」とついてきてくれる親子に出会えるのか?英語教室だと思って来た彼らの期待とはちょっと違うってこと、ちゃんと伝えられるのか?

ここで、振出しあなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫)

に戻る・・・ってな(笑)

 

そう、「3.伝えたい内容の本質(本心)」が問われてるってこと。問いに向き合い続ける忍耐力を、求められてる。でも頭で考えすぎると・・・何を考えてたのか忘れてしまうから、本当にこまってる!!!!!

 

私、考えるのほんと下手。

 

 

そんなんで先生するな!!とお叱りをうけそうだけど、「デキる人がデキない人に自分の知識を伝授する」スタイルの教育ではないので、そこはまた違う問題点。

 

今までのトップダウン式の教育は「対話」にはフィットしない。

 

なぜ「教えない授業」が学力を伸ばすのか

なぜ「教えない授業」が学力を伸ばすのか

  • 作者:山本 崇雄
  • 発売日: 2016/06/30
  • メディア: 単行本
 

 

教育は贈与、信じて与えるもの。 上の本『都市と野生の思考』で見つけた言葉。

それを実践しているすごい先生たちがいるんだから、夢物語じゃない。目指すべくは、先生と生徒の共同作業(コミュニケーション)から生まれる学びであって、対価に応じる供与ではない!ってとこにビビビーッと感動した。かっクイイ~!

 

この対談本の中でも「知識じゃなく知性」がどんなものか話題にあがっている。

 

 

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  • 大切なのは他者に開かれたセンサー
  • あいまいさに耐えうる複雑さ
  • 直観力

このメモは↑の本を読んだ時だったか、↓の本を読んだ時だったかノートに書いたこと。

沈黙する知性

沈黙する知性

 

 

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知性とは、「ありえた別世界」をリアルに創造する力。複数のリアリティを行き来する力があるから、現実を変えていく力となり、作り上げる力になる。

 

 

ファンタジーの世界ってのは、目の前のリアルな現実(A)をとことん見つめた目を、ずんずんずんずんズームアウトして、めちゃくちゃ大きな枠で捉えたあとで、そこからまたピントをずらしてかなり至近距離までズームインした現実(A’)なんだと思う。

 

だから目の前の現実とかけ離れている世界を空想世界に描いているようで、実はそうじゃない。全く同じ世界を、ほんの少しずらしただけのリアルな現実なのかもしれない。

 

別の層の現実というか、パラレルワールドというか。

 これは自分の過去記事に書いてたこと。

 

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別の現実をリアルに思い描くチカラが活かされるのは、アートだけじゃない。グローバル化だのなんだの言う今だからこそ、もっと見直されるべき部分。

 

 

「集団の中でこのくらい、人と比べて点数が高い低い」ではなく、「何を問い、何を考え、何を伝えたいのか」こそがアイデンティティ(=WHO AM I)。

 

「違い」は成長(学び)に必要不可欠⇒違いに向き合う⇒関係性を立ち上げる⇒合意点を探る⇒新しい価値観を発見・つくりだす

 

最初の前提は「成長マインドセット」と言われるもの。

キャロル・ドウェック : 必ずできる!― 未来を信じる 「脳の力」 ― | TED Talk

違いに向き合うには、違いに気付く「教養」が必要。教養は、知の基盤。自分は何を知っていて、何を知らないのか、何を知るべきなのか、を学ぶこと。「学校」はこれを提供する場だったはずなんだけど、最近は対極にある「実践的・使えるスキル」に比重が移っている傾向がある。(英語教育から見ると)

 

もちろん、専門性ばかり追求して知識を横断できていないってのは、専門家会議で「それは私の専門外です」っていう発言からわかるように深刻な問題かもしれないけど。。。

知性を磨く― 「スーパージェネラリスト」の時代 (光文社新書)はそこを横断できる(視野の切り替えがデキル)人になろうってはなしでもあったし。

 

行ったり来たり出来る身軽さを忘れないようにしたい。

 

プーと大人になった僕 (字幕版)

プーと大人になった僕 (字幕版)

  • 発売日: 2018/12/05
  • メディア: Prime Video
 

 大いなるヒマさを大満喫しているクマ(笑)

 Doing nothing often leads to the very best kind of something.

 なーんにもしない、が最高のなにかにつながるってよくあること。

 

子どもだったクリストファーロビンが、いっちばん好きだったことはdo nothing(なんにもしないこと)。なんの意味もないナンセンスな遊びが、たまらなく楽しくて、愛おしい子ども時代。

 

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ナンセンスを楽しむ世界で今も残っているのがマザーグース英語圏のわらべ歌)なんだけど、これまた私の教室のダイジな構成要素なんだよなー!

 

韻を踏む、リズムカルな英語のテンポを耳で覚えちゃう、って点が注目を浴びてるけど、世界観ひっくるめて子どもに伝えたい。

 

映画「プーと大人になった僕」のエンドロールの曲はBusy doing nothing(なんにもしないことで忙しい)ってタイトルで、ナンセンスを心から楽しむ大人たちのビデオクリップで締めくくられている。

 

そんなバカバカしいポップなノリを眺めるおじさんの最後の台詞「世の中変わりそうだ。」「悪くない方向に。」が印象に残っている。

 

 

「対話」がひらく可能性

違いに気付き、自分が変化する過程(学び)を楽しむ。新しい価値観を発見する、つくりあげる。感動、共感、経験を体験にステップアップする。考える力、答えの無い問いに向き合う力、自分で問いを立てる(問いの本質を見極める)力を育てる。

 

ナンセンスな(タメにならない)世界を奪うな

別の世界をリアルに思い描く力が、視点を切り替える力。次元を行き来する身軽さ。対話を通して新しい価値観を見つけるために必要な基礎体力。

教養もある意味ナンセンス。即戦力とならないけど、これがあるから「違い」を発見してその先「対話」に発展できる。知の基盤になる。

 

身体と心を置いてけぼりにしない

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sonogono.jugem.jp

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沈黙すら共有できる場、ってのは、やっぱりリアルな空気の中で味わえる特権だと思うんだよね。これは、オンライン化が進んでも、というか進むからこそ、あえてこんな場をつくりたい。

 

こんな状況で通学するお教室だなんて、と言われるかもしれない。何もTeachingせずに、黙ってみんなで物語に耳を傾ける時間?モッタイナイ!なんて言われるかもしれない。

 

これが将来の「成功」につながるかどうかなんて、ハッキリ断言できない。でも、確信はしている。今現段階で、私は自分が正しいと信じている。もし間違っていると気付いたら、自分の正しさにしがみつかずに、必要なら軌道修正する柔軟さを持とう。

 

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あいまいさを受け入れる。ゆらぎながら変化していく、進む勇気を持つ。びびりまくってるし、緊張なのか脱力なのかわけわからんけど、教室をつくろうって決めたんだから、やるっきゃない。

 

誰にも見向きもされなかったら、みじめじゃない?とか、バカにされるかな、とか、現実問題続けられるんだろうか、とかまぁ頭で考えるとろくなこと思い浮かばない。まだスタートすらしていないのに!!

 

 

ここまで一緒に文章を追いかけてくれた人、(もしいたら)ありがとう!ブログで繋がる見えない縁にも感謝。いるかいないかわからないけど、こうして書くことでどこか励まされる不思議。

場所も時間も「同時」に共有してないのにね。

まるひ(秘めてないけど)プロジェクト

なんでもかんでも思いついたらやってみたくなっちゃう性格なので、最近はまたアレコレ思いついて楽しく遊んでます。

 

プロジェクトその1

ひとつは、英会話サークルのオンラインバージョンを充実させること。先週は手痛い失敗をして、参加者から愛のある苦言を受けたんですが、おかげでさらにイイ方向に軌道修正できそうです。

 

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失敗ってのは、参加者の発言量にガッツリ偏りが出てしまったこと。対面以上に、「場を回す人」の存在が重要になるんだな、と主催者の私の力量不足を痛感。

 

貴重な時間を費やして参加していくれているのに、イヤな思いをさせてしまったことにショック受けました。でもハッキリと伝えてくれたおかげで、すごーーーく勉強になった!!

私だったらひとりでぷんぷんしてるか凹んでおわるのに、かっこいいなぁ。英語がきっかけで知り合えた、尊敬する女性です。

 

 

cloverenglish.hateblo.jp

で、この反省をいかすべく、活動内容も見直すことにした。

これ結構いいアイディアだと思うんだけど、どうだろう。人数絞って、コンテンツも絞って、ギュッと濃い時間にしたいなぁ。

 

プロジェクトその2

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こういうのん作ってる。ひとりのニンゲンを、色んな視点からつぶさに観察して、またひとまとめに再構築するのが占星術のオモシロイところ。西洋の哲学体系やら心理学的要素をぎゅぎゅっと詰め込んだ膨大な情報量なもんだから、「0⇒1のステップに踏み込むための必要最低限な学び」をギリッギリまで極めようと頑張ってる。

 

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

 

 絞り込む、って大変!

 

(↓)最近公開リーディングの問い合わせを受けてまた占星術熱が盛り上がってきた

STAR SHIP☆星読み航海図

アテモノ占いは大嫌いだしそういうのん目指してないんだけど、「なんでわかるの?」とひじょーにビックリされる(←私は別にわかってるわけじゃないんだけど)。毎回「これ有料レベル!!!」と注意(?)されるから、そのうちみんなのコトバを本気にして無料で読むのやめるかも(笑)

 

プロジェクトその3

「ことばのおもしろさ研究所」がついに私の脳内から現実世界にデビューするかもしれない!!!

 

kotokotoba.hateblo.jp

 

こういうお遊び会をやっていたこともあったけど、「表面的な英語」を(親が)追求することにずっと違和感を感じてて、また先生業をすることはないかな、と思っていたんだけど。 

 

縁あって、すっごーーーーく面白いチームに出会え、実は着々と教室開業に向けて準備してたんですなー。

 

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私がずっと妄想していた「理想」が、このチームとなら現実につくれちゃうかも?と思えたのです。

 

与えられた選択肢、割り振られた仕事を従順に性格にこなす能力から、自分からやるべきことを考え、作り出せる能力

問題を他の人よりも早く解決するスキルよりも、問題の本質を見極めて、必要な時には誰かに頼ったり、誰かを助けてあげたりできる器の大きさ

学びを心から楽しめる、遊び心。失敗も経験させてもらえる安全で安心できる仲間と、環境

 

今はまだ、理想論だけど。。。

うまくいけば、実現できそう!!な気持ちになってった。私もファーストステップ。これからいっぱい失敗を経験していく覚悟が必要。

 

今月末に予定していた初陣、教室の体験イベントは、例によって開催見合わせになっちゃったんだけど。どうなるかな?

 

私のひめられしパッション(笑)とリアルな可能性、今までの常識や親御さんが求める「習い事」とはちょっと違う路線を、どうやって初めてあった人に伝えるのか????これはむずかしーぞ。

プロジェクト2のオンラインコースづくりで、もしかして鍛えられてるのかも?!

 

検索して探してくれる未来の生徒さん向けの教室アピールブログもつくるべきか??と考えつつも、まだ開設できてないしなぁ、と保留中。コトバネタは本音で書けるこのブログだけでいいかぁ。

 

 

しかし。。。アテモノの占いはキライだ!と言いながら、あのプロジェクトの展開やら、あの日の縁やら、この展開やら、もうあんまりにも具体的に言い当てられちゃってて、不思議な世界もあったもんだな~と、次なる展開に期待してる自分がいる。