ことばのおもしろさ研究所

語学好きな母ちゃんが、子どもの言葉の成長と外国語学習の奥深さ、心に響いた本なんかを記録しているブログ。

日本人が英語を話せるようになるために!

「日本の学校教育はどうしてこれほど質が悪いのか?」

そんな特集記事がアメリカの政治外交専門誌で掲載されたんですって。(2016年10月号)

 

受験生のみなさんへ (内田樹の研究室)http://blog.tatsuru.com/2018/03/23_0849.phpblog.tatsuru.com

  これは日本の受験生に向けた記事なんだけど、直接受験に関係のない大人(日本で働くビジネスパーソンや子どもがまだ小さいお母さん)も読んで「ハッ」とする内容だと思う。

 

自分と価値観も行動規範も違う「他者」と対面した時に、敬意と好奇心をもって接し、困難なコミュニケーションを立ち上げる意欲と能力

 「英語教育」は英語という言語を使うスキルを身につけてもらうことももちろんなんだけど、その先にある、「英語を使って何をするのか」「どんな人間として世界に自分を開くのか」という部分をまず育てていけるものであってほしい。

  

「グローバル人材育成」を目標に掲げて積極的に英語教育を進めてきた日本が、海外からは「日本人にかけているのはグローバルマインド」と酷評されている残念すぎる現実・・・。

 

世界各地の人々とともに協働する意欲、探求心、学ぶことへの謙虚さ

がグローバルマインドと定義されているわけなんだけど、日本人が日本社会で身につけてきたのは、それとはかなり離れてしまう態度。

自分と価値観も行動規範もそっくりな同類たちと限られた資源を奪い合うゼロサムゲームを戦うこと、労せずしてコミュニケーションできる「身内」と自分たちだけに通じるジャルゴンで話し、意思疎通が面倒な人間は仲間から排除すること

 

 

 

日本人の英語能力で言えば、発信力(スピーキング能力)の低さが指摘されるのがお決まりなんだけど、発信源(人間側、マインド部分)の意識改革ももっと進めばイイネ、と思う 。

 

どうすれば日本人は英語を話せるようになるのか 

どうすれば日本人は英語を話せるようになるのか! ?

どうすれば日本人は英語を話せるようになるのか! ?

  • 作者: アンドリュー・ロビンス
  • 出版社/メーカー: IBCパブリッシング
  • 発売日: 2018/04/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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最近SLA(第2言語習得理論)の面白さにハマって関連書籍を見つけては読んでる。

 

そして見つけた学習者も教育者も参考になる1冊!!

何がイイって、見開き左ページに日本語、右ページに英語っていう贅沢な2言語併記構成なのだ!! 内容も楽しめて、それがそのまま英語学習にもなる。なんてオイシイ本なんだ。

 

内容は、学習態度(マインド部分)と具体的なトレーニング法について。

レーニング法は初学者が段階的に英語に馴染んでいける方法、って感じ。もっと英語力アップを目指す中上級者は、以前紹介した「純ジャパニーズの迷わない英語学習法」がおススメ!

 

英語の先生について(ネイティブ?イマージョン?選び方、金額)、便利な学習ツールやウェブサイト、グループでの活動のヒントなども紹介されている。

このグループ活動のヒント、面白かったから英会話サークルで実践してみようと思う!

 

使える英語を身につけるための4つの法則

 

使える英語を身につける4つの法則

使える英語を身につける4つの法則

 

同じ出版社の本でもう一冊。

これもSLAのポイントを押さえながら、著者自身の経験に基づいた英語学習法を紹介している。

 

SLAそのものがオモシロイ

同じ理論を元にした同じテーマの本を横断するように読んでみて、こういう読書法もオモシロイな!と気付いた。

要点は一緒だから繰り返し同じようなポイントが、それぞれの著者の視点で解説される。色んな角度から複雑なカタチの鉱物を眺めるような、そんな面白さ!

 

比較的新しい学問分野でもあるから、読むなら出版年が新しいものがいいと思う。

 

kotokotoba.hateblo.jp

 

 

kotokotoba.hateblo.jp

 

SLAは学習法の全体を見渡した「共通項」を示してくれるわけだけど、それを踏まえた

「自分の」モチベーション

「自分の」ペース

「自分の」やり方

「自分の」目標

がどれだけしっかり持てるかが、語学の「成功」を左右する!ってのが学習法について数冊読んだ私の中のまとめ。